研究室の目標 データを正しく読み解き,未来の姿を見通す
工場の試験装置,試験の答案,スポーツの試合,購買の記録.身の回りでは,さまざまなデータが日々生まれています.本研究室では,こうしたデータの意味を統計学の観点から読み解く研究を行っています.データの背後にある仕組みを数式(統計モデル)で表し,限られたデータからでも正しく推測し,将来を予測する.その力をもつ人材の育成を目指しています.
研究の柱 少ないデータから,正しく推測する
データは,いつも十分にあるとは限りません.試験の時間や費用には限りがあり,受験者が答えられる問題の数にも限りがあります.本研究室の研究に共通するのは,少ないデータからでも誤りの少ない推測を行うための方法を考えることです.
製品の寿命を,短い試験から見積もる
電気機器や部品が何年もつかを,実際に何年も使って確かめることはできません.そこで,温度や電圧などのストレスを高めて短い期間で壊れるようにした試験(加速寿命試験)や,劣化の進み方のデータから,ふだんの使い方での寿命を統計モデルで推測します.寿命の予測は,製品の信頼性の証明や,保証期間の設定に使われます.
試験を設計して,能力を精度よく測る
受験者の回答から能力を推定する項目反応理論は,TOEIC などの試験で使われています.本研究室では,受験者の回答に応じて次の問題を選ぶ適応型試験や,いくつかの段階に分けて問題を出す多段階試験について,少ない問題数で能力を精度よく測る方法を研究しています.
事前の知識が乏しいときの,最適な推測
ベイズ推定では,データを得る前の知識を事前分布として表します.ところが,事前の知識がほとんどないことも少なくありません.そのようなときに使う無情報事前分布の下で,予測の観点から最適な推定量を導き,少ないデータでの性質を調べています.
実データの背後にある仕組みを表す
感染症の潜伏期間,製品の稼働台数を考えた部品の需要,購買の記録,スポーツの試合など,実際のデータを統計モデルで分析します.卒業研究では,学生それぞれが関心のあるデータを選んで取り組んでいます.
研究テーマの一覧と代表的な論文は,教員ページの研究テーマをご覧ください.
見る・知る・見せる データの加工・分析・可視化
データ分析は,次の3つの段階で進めます.
- 見る:データをグラフにしたり,勝ち負けを1と0に置き換えたりして,データの見え方を探ります.
- 知る:データが生まれた仕組みを考え,統計モデルとして表します.観測されたデータには,個人によるもの,対象によるもの,まったくの偶然によるものなど,さまざまなばらつきが混ざっています.統計モデルを使って,これらを切り分けます.
- 見せる:分析の結果を,分かりやすい形で伝えます.伝えることで,分析の結果が社会に生かされます.
卒業後の進路 データサイエンスはあらゆる仕事の武器になる
データを扱う統計学は,あらゆる業種で必要とされる学問です.卒業生は,情報・通信を中心に,メーカー,金融,公務員・教員など,さまざまな分野で活躍しています.大学院に進学して研究を続ける人も増えています.
ゼミ配属を考えている学生の皆さんは,進路の内訳も含めて,ゼミ配属を考えている人へをご覧ください.
連絡先・所在地
- メール:sakumura(アット)hosei.ac.jp
- 所在地:〒184-8584 東京都小金井市梶野町3-7-2 法政大学 小金井キャンパス 西館6階 W6004(地図)